公開日 2021年02月25日
更新日 2021年02月25日
令和2年度 深浦町海洋牧場管理運営協議会 町長挨拶
深浦町海洋牧場管理運営協議会が開催されるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。
関係各位の皆様には、日頃より深浦町水産行政に対しまして、ご理解とご協力を賜り感謝申し上げます。
新深浦町漁協の皆様には、深浦町の新鮮な魚の知名度を上げるためのPR活動や、料理教室・網おこし体験などによる後継者育成や藻場の拡大を目的とした岩盤清掃、さらには痛ましい事故を教訓とした海難救助訓練、海の監視ネットワークによる漂流船の早期発見など、水産業が直面しているさまざまな課題の解決に向け、独自に取り組まれている姿勢に対しまして、心より敬意を表する次第でございます。これに加え、県、研究機関、漁協、企業、町が一体となって取り組んでいるサーモン養殖事業につきましても順調に推移しており、今後の水産業の発展に大いに期待しているところでございます。
さて、深浦町の漁業につきましては、ヤリイカやスルメイカの漁獲量の減少や、新型コロナウイルスの感染拡大等の影響による単価の低迷が打撃を与え、令和2年の漁獲数量は4,334トン、漁獲高では16億8200万円と、減少傾向にあります。
そのため、経済的に影響を受けた漁業者に対し、国における持続化給付金のみならず、町独自の給付金及び支援金事業などで対策を講じ、漁業者や各漁協の運営面についても支援してきたところであります。
また、漁業経営を支える大きな柱として、つくり育てる漁業を推進しており、海洋牧場はその中核施設として、関係機関の指導の下、ナマコ人工採苗試験などが行われ、今後の養殖事業に大きな成果をあげるものと期待しております。
また、近年の水産業は消費者ニーズに合わせ、水産物の質と量の安定供給が求められております。深浦町は流通に関して、とても不利な立地でございますが、このような海洋牧場での取り組みや、地域浜プラン、広域浜プランの取り組みを追い風として、量はもとより質の向上を目指し、「西海岸ブランド」をこれまで以上に盛り上げていただきたいと願っております。
結びになりますが、皆様の高い技術と知識をこの深浦町海洋牧場に集約し、所得向上と地域水産業の振興に寄与されるとともに、本日ご参集の皆様のご発展とご健勝を祈念いたしまして、あいさつといたします。
令和3年2月25日 深浦町長 吉田 満