令和元年度　深浦町海洋牧場管理運営協議会　町長挨拶

 

　深浦町海洋牧場管理運営協議会が開催されるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

　関係各位の皆様には、日頃より深浦町水産行政に対しまして、ご理解とご協力を賜り感謝申し上げます。

　新深浦町漁協の皆様には、深浦町の新鮮な魚の知名度を上げるためのＰＲ活動や、料理教室・網おこし体験などによる後継者育成、さらには海難救助訓練や、海の監視ネットワークによる漂流船の早期発見など、水産業が直面しているさまざまな課題の解決に向け、独自に取り組まれている姿勢に対しまして、心より敬意を表する次第でございます。これに加え、県、研究機関、漁協、企業、町が一体となって取り組んでいるサーモン養殖事業も、平成３０年１１月から本格的な養殖が始まり、令和元年五月に落成された新荷さばき施設と併せ、水産業の発展に大いに期待しているところでございます。

　さて、深浦町の漁業につきましては、平成八年度をピークに漁獲高、漁獲数量ともに年々減少傾向にあり、近年の漁獲数量では、令和元年で４４２３トン、漁獲高では２０億４０００万円とピーク時の半分ほどまで減少しています。町としては、漁業経営を支える大きな柱として、つくり育てる漁業を推進しており、海洋牧場はその中核施設として、関係機関の指導の下、様々な試験や研究がなされ、今後の養殖事業に大きな成果をあげるものと期待しております。

また、近年の水産業は消費者の志向に合わせ、水産物の量と質の安定供給が求められております。深浦町は流通に関して、とても不利な立地でございますが、このような海洋牧場での取り組みを、追い風として、「西海岸ブランド」をこれまで以上に盛り上げてほしいと願っております。

結びになりますが、皆様の最高の技術と知識をこの深浦町海洋牧場に集約し、所得向上と地域水産業の振興発展に寄与されるとともに、本日ご参集の皆様のご発展とご健勝を祈念いたしまして、あいさつといたします。

 

令和２年２月２７日　　深浦町長　吉田　満